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鈴木 靖将

琵琶湖のほとりに私は生まれた。ここは1330年前に、天智帝の大津京があった。日本という国の黎明期であり、高い文化がもたらされて万葉集にも豊かな表現が加わる時期ともなった。万葉集をモチーフに描いて20年。現代の昼間の喧騒が静まる真夜中に大津京時代の万葉びとを求めて古都をさまよう。湖上にきらめく朱い月光のさざなみ。闇に想い描く様々な人々の生活の姿。馬蹄の音。いななき。万葉歌の人物像を組み立ててゆく。それは実に楽しい仕事だ。 古代人の歌った万葉集は人間の最もストレートな魂の叫びの歌である。絵画としてそれをどう伝えられるかが、私の生涯の課題である。
箜篌
残照
殯笛
恋ひつつ
月下微笑
陸奥国家
箜篌の音
咲きて散りなば
熟田津の額田王
采女
吾妹子

鈴木 晴嵐

土という重い物質に、息を吹き込む事で、命を感じる物にしたい。内包した風を動力に、息づく物を創りたい。
小さなしかし生命力あふれる芽、蕾、ひらひら舞い落ちる葉、命の継承の木の実、とても楽しい形の昆虫達、おしゃれな鳥達、時折、出会った狐、狸、猿、猪、鹿。17年間、住んだ山里で、向き合ったかけがえのない美しい命達。河原の小石、雲の形、空の色、清らかな水の流れ、そして谷間を渡る風。時にやさしく、時に狂おしく吹き荒れる。
愛。男と女、親と子、人類。私の中へ飛び込んで来た物につき動かされて生れてきた物達です。

トンビになった私
風の詩
風笛
風鳥
風の調べ
風夢
風のモニュメント
風響
風笛
WA・NI・NA・TTE
何処へ
風のゆくえ
風虫